AI用語集(初心者〜上級者向け)
目次
- 初心者向け
- 生成AI
- LLM(大規模言語モデル)
- プロンプト
- トークン
- API
- 無料枠(フリープラン)
- ファインチューニング
- RAG(検索拡張生成)
- ハルシネーション
- マルチモーダル
- AIエージェント
- 中級者向け
- コンテキストウィンドウ
- システムプロンプト
- Few-shotプロンプティング
- 温度(Temperature)
- エンベディング(埋め込み)
- ベクトルデータベース
- ガードレール
- ローカルLLM
- 上級者向け
- 基盤モデル(ファウンデーションモデル)
- MCP(Model Context Protocol)
- 量子化(Quantization)
- LoRA(Low-Rank Adaptation)
- RLHF(人間のフィードバックによる強化学習)
- 推論時間スケーリング
- マルチエージェントオーケストレーション
AIツールを調べていると出てくるカタカナ・専門用語を、初心者向け・中級者向け・上級者向けの3段階に分けてまとめました。仕組みの細部よりも、他の記事を読むときに意味がわかることを優先しています。気になるレベルの見出しから読んでください。
初心者向け
生成AI
テキスト・画像・音声・動画など、指示に応じて新しいコンテンツを作り出すAIの総称です。ChatGPTのような文章生成AIも、画像生成AIも、この生成AIというカテゴリに含まれます。
LLM(大規模言語モデル)
大量の文章データを学習し、その先に続く言葉を予測することで、文章の生成・要約・翻訳などをこなすAIモデルです。ChatGPTやClaude、Geminiなど、文章生成AIの多くはLLMを土台にしています。
プロンプト
AIに対して入力する指示文や質問文のことです。何をしてほしいか、どんな形式で出力してほしいかを具体的に書くほど、意図に近い回答が返ってきやすくなります。
トークン
AIが文章を処理する際の最小単位です。日本語では1文字が複数トークンに分割されることもあり、料金プランや一度に入力できる文字数の上限が、このトークン数を基準に決められている場合があります。
API
ソフトウェア同士が情報をやり取りするための窓口です。AIツールの多くは、Webサイトやアプリの操作画面とは別に、プログラムから直接AI機能を呼び出すためのAPIを提供しており、他のサービスに組み込む形で使われることがあります。
無料枠(フリープラン)
契約せずに使える範囲のことです。多くのAIツールは無料枠と有料プランを分けており、無料枠には利用回数・機能・トークン数などに制限があります。まず無料枠で試し、実際の作業量に照らして有料化を検討するのが基本です。
ファインチューニング
すでに学習済みのAIモデルに対して、特定の用途や分野のデータを追加で学習させ、その分野での精度や応答の傾向を調整することです。
RAG(検索拡張生成)
AIが回答を生成する前に、外部の文書やデータベースから関連情報を検索し、その内容をふまえて回答を作る仕組みです。AI自身が学習していない最新情報や社内資料などを扱う際に使われます。
ハルシネーション
AIが事実に基づかない内容を、もっともらしい文章として生成してしまう現象です。固有名詞・数値・日付などは、AIの回答をそのまま信じず、一次情報で確認することが推奨されます。
マルチモーダル
テキストだけでなく、画像・音声・動画など複数の種類(モダリティ)の情報を扱えるAIの性質を指します。画像を見せて説明を求めたり、音声で指示したりできるAIは、マルチモーダルに対応しています。
AIエージェント
与えられた目的に対して、AI自身が手順を考え、複数のツールや操作を組み合わせながらタスクを進める仕組みです。単発の質問応答ではなく、調べる・実行する・確認するといった一連の作業をまとめて任せられる点が特徴です。
中級者向け
コンテキストウィンドウ
AIが一度に読み書きできる文章量の上限です。プロンプト・過去のやり取り・出力をすべて合わせた量がこの上限を超えると、古い内容から順に「忘れられて」しまいます。長い文書を扱うツールを選ぶときに確認しておきたい指標の一つです。
システムプロンプト
ユーザーが入力するプロンプトとは別に、AIの振る舞いや口調、守るべきルールをあらかじめ設定しておく指示のことです。多くのAIツールは、ユーザーには見えない形でシステムプロンプトを組み込んでいます。
Few-shotプロンプティング
回答してほしい形式の例をいくつかプロンプトの中に示してから質問する手法です。例を示さない場合(ゼロショット)よりも、出力の形式や粒度を狙い通りにしやすくなります。
温度(Temperature)
AIの出力のばらつき具合を調整するパラメータです。値を低くすると同じ質問に対して毎回似た答えが返りやすく、高くすると多様で意外性のある答えが出やすくなります。
エンベディング(埋め込み)
文章や画像などの意味を、数値の並び(ベクトル)に変換したものです。意味が近いもの同士は、このベクトル上でも近い位置になるため、類似した文章の検索などに使われます。
ベクトルデータベース
エンベディングを大量に保存し、意味が近いデータを高速に探し出すための専用データベースです。RAGの仕組みを支える裏側の技術としてよく使われます。
ガードレール
AIが不適切な出力(差別的な内容・危険な情報・機密情報の漏えいなど)をしないよう、入力や出力を監視・制限する仕組みです。ツール提供元が組み込んでいるものと、利用者側が追加で設定できるものがあります。
ローカルLLM
インターネット上のサービスではなく、自分のパソコンや社内のサーバー上で動かすAIモデルです。通信環境に依存せず、データを外部に送信せずに使える一方、動作させるための性能の高い機器が必要になります。
上級者向け
基盤モデル(ファウンデーションモデル)
特定の用途に絞らず、大量かつ幅広いデータで学習された汎用のAIモデルです。ここに用途特化のファインチューニングを加えることで、個別のツールが作られます。
MCP(Model Context Protocol)
AIが外部のツールやデータソースに接続するための共通規格です。対応さえしていれば、異なるAIやアプリの組み合わせでも同じ手順でツール連携ができるようにする狙いがあります。
量子化(Quantization)
AIモデル内部の数値の精度を落とすことで、モデルのサイズや必要な計算量を減らす技術です。性能をある程度保ちながら、より軽い環境でAIを動かせるようにします。
LoRA(Low-Rank Adaptation)
基盤モデル全体を作り直すのではなく、一部の小さなパラメータだけを追加学習することで、低コストにモデルを特定用途向けへ調整する手法です。ファインチューニングの一種です。
RLHF(人間のフィードバックによる強化学習)
AIの出力に対して人間が良し悪しを評価し、その評価をもとにモデルの応答傾向を調整していく学習方法です。AIの回答を人間の好みや安全性の基準に近づけるために使われます。
推論時間スケーリング
質問への回答を出す前に、AI自身が内部でより長く「考える」時間や計算量を増やすことで、回答の精度を高める仕組みです。近年の一部のAIモデルが搭載する「推論(reasoning)モデル」と呼ばれる機能は、この考え方に基づいています。
マルチエージェントオーケストレーション
1つのAIに全部を任せるのではなく、役割の異なる複数のAIエージェントを連携させ、指示・実装・確認といった工程を分担させながらタスク全体を進める仕組みです。
本用語集は、一般に定着した用語の意味を紹介する目的でまとめたものです。特定のツールの評価や仕様には触れていません。